台風6号の接近に伴い、新宮市は2日午前、同日午後5時に市内23か所の避難所を開設すると発表した。気象庁によると、当地方は3日未明に台風6号の暴風域に入る予報で、夜間の危険性や今後の気象状況を考慮して事前に避難所を開設することにした。就任後初めての台風対応となる上田勝之市長は「予報の精度も上がっており対策を立てやすいため、避難所開設を初めて事前に公表した。市民には焦らず、食料や飲み物、常備薬などをしっかりと準備したうえで避難してほしい」と呼び掛けた。
万全の体制で安全守る
新宮市は2日午前9時、災害対策本部を立ち上げた。同日午後4時45分に、市内全域に警戒レベル3高齢者等避難(※)を発令し、同5時に避難所を開設することを確認。各担当職員は準備に向かった。市は「今後の気象状況により、高齢者等避難発令や避難所開設時間が早まることもあるので、市からの情報に留意してほしい」としている。
上田市長は「近年は直撃を受けた台風はなく、初めての台風対応という若手職員も多い。新たな防災気象情報の運用が開始されたことも踏まえ、市民が避難しやすいよう早めに発表することにした。万全の体制で市民の安全を守りたい」と話した。
なお、同市は風水害時に避難のために旅館・ホテルに宿泊する場合に宿泊料金の一部を助成する事業を行っている。助成額は1人につき1泊上限3000円。
※レベル3高齢者等避難=お年寄りや体の不自由な人など、避難に時間のかかる人やその支援者に対し、災害が発生する前に事前に避難所や安全な知人・親戚宅等への避難を呼び掛ける情報。
■暴風、大雨に警戒を
和歌山地方気象台によると、台風6号は3日午前中に和歌山県に最接近する。県南部の2日午後6時からの24時間雨量は300ミリ、1時間雨量は多いところで70ミリ、3日の最大風速は陸上で25メートル(最大瞬間風速は35メートル)と予想している。2日夜のはじめ頃から3日にかけて海上を中心に非常に強い風が吹く見込みで、暴風に警戒が必要。3日午前中にかけては非常に激しい雨が降る見込みで、台風の進路等によっては警報級の大雨となるおそれがあるため、低い土地の浸水や河川の増水、土砂災害に十分注意するよう呼び掛けている。
■紀宝町の対応
紀宝町は1日、町職員らによる第1回連携会議を開いた。3日午前6時の最接近予報をもとに今後の対応を議論した。
会議では津地方気象台の観測予報管理官から、今後の見通しについて説明を受けた。管理官は「断続的に雷を伴った非常に激しい雨が降り、警報級となる可能性がある。風は次第に強まり、大しけとなるおそれがある」と指摘。3日にかけて、三重県南部の総雨量が480ミリとなる見込みを示した。暴風域に南部が入る確率について、3日は70%から100%とした。町内地区別での2日の10分あたりの予想最大雨量は、高岡で3.53ミリ、成川で1.63ミリ。いずれも午後7時50分以降にピークを迎える。
町は5月29日から、救助船を所定の位置に配備したり、災害対策本部の設置準備に入ったりと備えを進めている。会議では、管理官の説明をもとに、2日夕ごろから避難所運営や防災無線での広報等を始めると確認した。町の担当者は「自主防災組織の会長などにも情報を共有している。災害に際していつ、誰が、何を行うかを整理した町独自の『タイムライン』に従い、行動する」と述べた。
