くじらの博物館「めがね岩」付近
太地町立くじらの博物館は5月30日、吉野熊野国立公園の一部で、同館敷地内の自然プールに隣接する通称「めがね岩」付近の海岸で清掃活動を実施した。同館スタッフや太地町民ほか有志合わせて約20人が参加し、ペットボトルや漁網などさまざまな漂着ごみを拾い集めた。
清掃活動を通して、ごみが海岸環境や自然、動物に及ぼす影響などを知ってもらい、保全につなげることを目的としており、今回で2回目の開催。また、今年は吉野熊野国立公園の指定90周年で、参加者に記念グッズのプレゼントがあった。
清掃前のレクチャーでは、環境省吉野熊野国立公園管理事務所の国立公園管理官・楊木萌(やなぎ・もえ)さんが、海洋ごみとそれにまつわる問題について説明した。海洋ごみの多くはビニール袋やペットボトルなどのプラスチック製ごみが多く、世界全体で流出するプラスチックごみの推定量は年間800トンにもなり、これらのごみをウミガメや海鳥がエサと間違えて食べたり、ごみが絡みついてけがをして死んでしまったりするなど自然環境にも大きく影響していることを話した。
環境省の調査では、海岸に流れつくごみの約80%は陸地、自分たちの生活から発生したもので、環境を守るためにもできるだけごみを出さない、しっかり分別する、正しく処理すること、自分たちが出したごみは必ず持ち帰るようにすることが大切だと呼び掛けた。
レクチャー後、参加者たちは「めがね岩」前の海岸に移動し、軍手をはめ、ごみ袋を手に、燃えるごみ、缶、瓶、ペットボトル、プラスチック類、流木類を分別しながら集めていった。
同館スタッフは「昨年に引き続き、町民をはじめとした多くの方に参加していただけたことに感謝したい。短い時間ではあったが、この経験を通じて海全体の海岸環境の保護、保全の考えにつなげてもらえれば」と話した。
