新宮市の文化複合施設「丹鶴ホール」の報道関係者向けの見学会が行われ、いよいよ開館が目前に迫ってきた。紆余曲折あり完成までに長い時間がかかったが、市民待望の新しい文化芸術活動の拠点として、これからどのように活用されていくのか楽しみである。
前身となる旧市民会館へは、子どものころから何度も足を運んできた。習字の書作展、ピアノの発表会、郡市音楽会、映画鑑賞などなど。ただ車で訪れた記憶はあまりなく、今はなき歩道橋を渡ってようやくたどり着く特別な場所という思いがある。身近で親しみやすい存在ではなく、古いコンクリートの建物は荘厳で重厚感があって、子ども心にどことなく怖い雰囲気すらあった。
新しい施設の1階にある文化ホールは3階までの吹き抜けで開放感があり、4階図書館の周囲はガラス張りで熊野川を見下ろすことができるという。駐車場も広くなり、車での来場もしやすくなった。開館は10月3日予定。コロナ過ではあるが、早速、市民手作りのイベントも企画されている。新宮市の未来を明るく照らす、市民の希望となるようなホールになりそうだ。
【織】