取材のコメントをまとめる際は、基本的に話し言葉から書き言葉に直すことになるが、例外もある。例えば、県建設業協会尾鷲支部による尾鷲高校での出前授業で、建設業者が「尾鷲で一緒に仕事しよらい」との呼び掛けは、そのまま書いた方が良いと判断した。
AIの発展に伴う失業が議論されているが、そもそも地方の労働力不足が深刻。データなどを取り扱う仕事は浸食されていくが、地方に欠かせない建設業や農林水産業、介護などは代替えがしにくく、人手不足から仕事も得やすい。
もちろん若者には自分の人生の可能性を見出してほしいし、一度都会で生きるのも良い経験だとは思うが、都会のブラック企業に勤めるくらいなら、故郷で必要とされて生きる方がずっと有意義ではないか。故郷に戻る選択肢を持つことは、地域だけでなく当人にとってもメリットがある。
若者が一人でもいれば、企業や産業が残る。「尾鷲で一緒に仕事しよらい」と呼び掛け続けていくことが、地域の仕事を残していくことにつながる。
(R)
