紀北町の水道料金が今月使用分から引き上げられている。基本料金と従量料金の3割引き上げは、物価高騰の中で生活を直撃するが、コロナ禍で値上げのタイミングを逃し、17年間据え置かれていた、という背景もある。
水道事業は黒字を維持しているが、40年間の法定耐用年数を超えた管路はとうとう4割を上回った。管路更新率は伸びず、水道管や水道施設の老朽化は進む一方で、改善は難しい。
記者という仕事柄、水道事業に限らず、予算や決算といったデータから町を見る機会も多い。不安をあおりたい訳でもないが、もちろん個々の事業の是非に議論の余地はあるものの、どの予算もひっ迫しており余力がない。改善しなければならない点、挑戦したい施策はあるが、現状維持に人手も予算も手いっぱいという印象がある。
「日本人は水と安全はただだと思っている」の論評は、水道水が安全に飲め、水道普及率が98%という生活環境を示している。水道管の老朽化と耐震への対策の優先順位は高い。
(R)
