プロ野球のセ・リーグは阪神が優勝を決めた。わがトラ党の嫌味ではなく、１強５弱のペナントレースは面白みに欠け、優勝の喜びもさほどこみ上げるものがない。野球談議の話題も乏しかった。

　次は、残り２枠の出場権争いが激化するクライマックスシリーズに関心が移るが、それよりも気になるのは、来年３月のワールド・ベースボール・クラシック（ＷＢＣ）。アメリカの動画配信大手ネットフリックスが日本での独占放送権を獲得し、テレビ中継がなくなる危機に。

　放送権料は約１５０億円で、前回大会の５倍に跳ね上がったという。こんなことを言う人がいた。「大谷翔平選手に２００億円で放送権を買い取ってもらえば」と。勝手な話だと思いきや、大谷頼みの記事がスポーツ紙に載っていた。「大谷選手に日本戦の無料配信を直談判してほしい」とＳＯＳを発信する球界関係者がいるという。

　逆に、大谷選手がＷＢＣ出場を辞退したなら、大会主催者、ネットフリックスとも収入増の思惑が外れる。大谷選手一人で放送権を動かせる。

（Ｎ）