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不連続線「存続の危機」

 紀北町の長島で船だんじり、相賀で八幡祭りと祭りが続いた。「能登半島地震を思えば祭りをやってよいのかとも考えたが、伝統をつなげなくてはならない」という言葉は、自粛というより、同じ海のまちである被災地への共感からきている。

 能登半島はズワイガニやタラ、寒ブリ、スルメイカなど海の幸に恵まれる。漁師町であれば、この時期は一年の豊漁と安全を祈る祭事があるかもしれない。祭りやイベントがコロナ禍の中断を乗り越えて復活してきた矢先、行事どころか集落の存続に関わりかねない。

 1000人の漁師がいる珠洲市では漁船100隻以上が転覆や沈没したという。ただでさえ漁師が減る中で廃業が加速すれば、地域の魅力と活性化の芽がつぶれかねない。高齢者が多い地域で新しく家を建てて暮らせる人がどれくらい残るのか、今回の災害の残酷さと、この地域でも起こり得るという事実に心が冷える。

 尾鷲は旧暦の正月行事のヤーヤ祭りを控える。このまちに再び祭りの熱が戻る喜びをかみしめる5日間になる。

(R)

      不連続線

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