尾鷲市向井、三重県立熊野古道センターで、県在住の写真家、森武史さんの写真展が開かれている。企画展示室に伊勢神宮から熊野三山まで、古道の石畳をとらえたモノクロ写真23枚が展示されている。6月28日(日)まで。
同センター開館20周年記念事業。森さんは玉城町出身で、熊野古道が世界遺産登録前から撮影しており、『くまのみち』『神宮の森』『熊野修験』などを発表。長年にわたって紀伊半島の自然や祈りの風景を記録し続けている。
あえて足元の石畳にフォーカスを当てた写真は和紙に印刷してある。伊勢神宮から、馬越峠や八鬼山峠、松本峠、波田須などと並び、那智の滝まで続く。石畳だけでなく、森林、蜘蛛の巣、滝などもあり、モノクロが陰影を深く際立たせている。
担当者は「足元に刻まれた石の表情に視点を置き、石畳が内包する時間や気配を写し取ることで、来場者が自身の思いや記憶と静かに向き合うことのできる展示になった。熊野古道伊勢路を撮影してきた森氏ならではの視点で表現された作品を通して、いにしえの旅人の息遣いや祈りに、静かに思いをはせてもらえれば」と来場を呼び掛けている。
付属企画として、5月2日(土)午後1時30分から、森さんによるギャラリートークもある。事前申し込みは不要で、定員は先着20人。
