プロ野球のレギュラーシーズンが終わった。尾鷲市出身の3選手はそれぞれ「再生」「飛躍」「試練」の年だったと表現できる。
プロ1年目の中日、石伊雄太捕手はチーム最多の76試合で先発マスクを被り、強肩や配球も評価を受けている。課題の打撃も打率は2割2分1厘に留まったが、得点圏打率は3割2厘と勝負どころできっちり仕事をしている。Bクラスで終わったチームに課題は多いものの、石伊捕手にとっては得るものの多いシーズンになった。
石伊捕手の活躍を追うために、シーズン中は毎日中日新聞のスポーツ面を読んでいたが、今の中日担当の一人の名前に見覚えがある。前に尾鷲支局にいた方で、自分が記者として右も左も分からないころ、現場で彼の動きを真似ながら覚えた、ある意味で記者の師匠のような人の一人。
野球経験者で早朝ソフトにも参加していて、「いずれスポーツの本を書きたい」と言っていた。その彼が石伊捕手を激賞する記事を読む日が来る日とは。夢の交錯が見えて、驚きというか、幸せというか。
(R)
