尾鷲市長選に関して、選挙前、加藤市長が「仕事をしていない」という声を2、3聞いた。〝仕事〟というのは、市長の役割全体を指すわけではなく「経済のプロ」の部分。尾鷲ヒノキや魚など地域産品の売り込みの活動や効果が見にくい、という話。このような声が批判票になったのではないか。
前回の選挙に合わせて行われた公開討論会で、加藤氏は「企業経営時代のネットワークを生かしながら、関係団体、企業と連携して農林水産物のブランド化支援、高付加価値のある商品づくり、販路拡大、水産物水揚げの増大、担い手確保と育成といった政策を策定し、実現に向けトップセールスを積極的に行いたい」との趣旨の話をしていた。
市の業務手法に慣れてきて「さあ本腰を」と考えていたところ、コロナ禍が押し寄せた、という加藤市長にとって思い通りにいかなかった事情はあると思うが、この分野の市民の期待は大きい。あらためて仕切り直してもらいたい。
ヤーヤ便やふるさと納税は昨年、好調だった。ヤーヤ便は今年、昨年を上回るペースで注文が入っているという。これらの消費を、いかに通常の消費につなげられるかが問われる。
(M)