コロナ禍の難しさ克服
和歌山県立新宮高校のレスリング部は今月4日~7日に和歌山ビッグウェーブレスリング場(和歌山市手平)で行われた令和3年度和歌山県高校総合体育大会のレスリング競技に出場し、男子個人で2人がそれぞれの階級で優勝、学校対抗戦(団体戦)では2位になる好成績を収めた。
優勝した2人は8月21日(土)~24日(火)に福井県のおおい町総合運動公園体育館で行われる全国大会へ駒を進める。また個人戦と学校対抗戦の近畿大会が17日(木)~20日(日)に那智勝浦町の体育文化会館で行われ、同部の9人全員が出場する。女子個人は出場者数が少なく試合が行われなかったが、同校から2人が近畿大会へ出場。女子は近畿大会の上位2人が全国大会に行くことができる。また、個人戦で1位~2位になった4人は、7月16日(金)~19日(月)に滋賀県大津市のウカルちゃんアリーナで行われる全国グレコローマン選手権大会にも出場する。
92キロ級優勝の稗田龍くん(3年)は、「コロナで練習が制限されている中だったが優勝できてうれしい。練習をしていないと衰えていくのがこわかった。昨年は大会自体がなかったが、2年生の時から優勝は意識していた。最後まで集中力を欠かさずにできた」とした。今後の全国大会を含めた3大会に向けては「1つでも多く勝てるように練習を頑張る」とした。
60キロ級で優勝した高塚恒輝くん(2年)は、「優勝はうれしい。苦戦したけど、全試合で自分のスタイルを通せた。コロナ禍で実戦ができず、練習再開してまた感覚を戻してなどするのが難しかった」と話した。3大会に向けては「最後まで自分のスタイルを出して悔いの残らないようにしたい」と話した。
主将の小林潮音さん(3年)は、団体戦について「チームとしてみんなで勝ててよかった。勝たなければいけない試合に勝てた。近畿大会では3年生が1・2年生に勝つところを見せ、1つでも多く勝てるよう頑張りたい」。また、女子個人の近畿大会については「インターハイを目指して2位以内には入りたいが、優勝を目指す」と決意を語った。
同校レスリング部顧問の藪中(やぶ・あたる)教諭は「選手が勝つために自分たちで考え、勝つ人間がしっかり勝った。普段から結果にこだわって指導している。レスリングを通して地元を盛り上げられたら」と語った。今後の大会については「しっかりと勝っていくようにし、近畿大会をステップにまた自信をつけていってほしい」と激励した。