先日、夜間に大規模災害が発生した場合を想定し、串本署がヘリの離着陸訓練を行った。想定される南海トラフの地震など大規模災害時、海岸部の同町は陸路が寸断され、孤立する可能性があることから、要救助者搬送や救援物資の供給を空から行うための訓練。潮岬望楼の芝生に臨時ヘリポートを設け、南紀白浜空港から県警ヘリが問題なく離着陸できたことを確認した。
孤立の可能性はもちろんだが、南海トラフ地震の被害は広域に及ぶため、この地域に救助や救援の手がすぐに回らないと想定しておいた方がよい。まずは最低3日間、理想では1週間、家族が必要とする水と食糧を各家庭で確保しておくことが大切。
コロナ前までは防災講座のようなものが各地で頻繁に行われ、住民の意識もそれなりに高かった。しかし、コロナ禍で人が集まる催しが軒並み中止となり、自治会単位の防災研修や訓練も以前に比べて実施しているところは少ない。このため、全体として防災への意識が薄れていることが危惧されている。
コロナ終息はまだ先になるが、今回の串本署など関係当局が行う訓練報道などを通して、防災への意識継続を呼び掛けていきたい。
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