紀宝町の神内地区で防災訓練があり取材した。3歳の子どもと参加した女性に話を聞くと、訓練には初参加で、町指定の避難所である神内小体育館に入るのも初めてとのことだった。自分たち大人だけなら何とかなることでも、子どもがいれば難しいことも多いと思い、そのあたりを考える機会になったと話していた。
こうした防災訓練は各地で開かれているが、「参加者が毎回同じ」という声をよく聞く。会の役員や世話人らはできるだけ多くの人に参加してもらおうと試行錯誤しているが、特に若い世代の参加が低調という地区が多いようだ。
行政が発行するマニュアル本だけを読むより、実際に自分で見たり、体験したりすると理解が深まるのは必然。先述の女性のように幼い子どもがいれば一層、いろいろな部分で事前にシミュレーションしておけば有事の際役に立つ。
予想される南海トラフの地震はいつ発生するかわからない。今の子どもたちがそれぞれの立場でリーダーとして活躍している時期かもしれない。今できることに取り組むことが大切になる。
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