今年はサクラの開花がやや遅く、満開の中で入学式が行われている。少しの不安と大きな期待を胸に、サクラの花に見守られながら、新入生は新しい学校生活をスタートさせている。
過疎化や少子化の影響は確実に地域に影を落としている。紀宝町立相野谷小学校では2年連続で新入生がゼロとなり、今年も入学式は行われなかった。隣接する相野谷保育所も園児数の減少により今年度から休所に。相野谷中学校の新入生は4人にとどまり、地域の教育環境は大きな転機を迎えている。
多様性が重視される現代社会において、学びや学校のあり方にも多様な選択肢が求められている。個に寄り添う教育、落ち着いた学習環境、学年を越えた交流、地域との連携。小規模校だからこそ果たせる役割もあると思う。9年間を見通した小中一貫校としてのあり方もその一つの可能性ではないだろうか。
いずれ休校や廃校となり、誰もいない校庭で満開のサクラだけが静かに揺れる光景を思うと悲しくなる。子どもたちの笑顔と地域の活力を守るために、まだできることはあるはずだ。
【織】
