何十年かぶりに母校の保育園を訪れた。うっすらと記憶に残る雰囲気はそのままに、私だけが年齢を重ねたよう。懐かしいような、少し寂しいような、何とも言えない感覚に襲われた。
保育園生活で一番覚えていることは、年長児の時の発表会の劇の配役決め。今では考えられないが、当時なぜか、主役の白雪姫をやりたいと言ってどうしても譲らなかった。話し合いでも決まらず、最終くじ引きで選んだと思う。結果私は、ウサギ役に決まった。
今思い返してみても、なぜあんなに白雪姫に固執したのかは分からない。考えられるのは、当時白雪姫の絵本が大好きで、とても憧れていたのだと思う。その時は残念だったが、卒業発表の時にかわいいピンクの衣装を着られて大満足した思い出もある。
その保育園も今年度で閉園になるという。母校の小学校も統合して名前はなくなった。中学校も間もなく統合を控えている。母校がなくなるのは悲しいが、当時のことや今でも交流のある同級生、先生方との思い出はずっと心の中で消えることはない。久しぶりに劇の写真を見てみようかな。
【織】
