田岡前市長の退任式に、一市民として参加してきた。席上、田岡前市長がF氏の書いた紀南抄をやたらと褒めていたので、私も負けじと田岡前市長との思い出を。
初めて出会ったのは確か、私が駆け出しの20代前半だった。当時、毎日放送の新宮駐在員をされていて、現場でお見かけすることがあった。若輩者の私のことはほぼ認識していなかったと思うが、写真のことで、何度かお店でお世話になり面識はあった。
私が仕事を辞めてからはほとんど接点はなく、再び記者の仕事を始めてから、取材対象としてよく会うようになった。旧姓で呼ばれた時、「覚えていてくれたんや」とすごくうれしかった。
市長として忙しい中でも、私たち報道陣のことをよく気にかけてくれ、取材に行けなかった時には、後で声を掛けてくれたりもした。「いつも紀南抄読んでいるよ」と言ってくれた。優しい人柄に私はいつも癒やされていた。
激務の16年間だったと思う。これからは体を大事にして、家族とゆっくり過ごしてほしい。そしてまたいつかどこかで、優しい笑顔に会えるといいなと思う。
【織】
