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紀南抄「花の美しさ」

 よく通る道に、白い彼岸花が咲いている。赤い花とのコントラストが美しく、つい見とれてしまう。調べてみると、白いものは九州に自生しているらしく、赤と黄色の彼岸花が交配してできたものといわれている。

 ひとつ疑問に思った。花はなぜ色とりどりで美しいのか。人類よりはるか昔から地球上に存在しているので、人間のために美しく咲いている訳ではない。となると目的は子孫を残すことである。

 花は受粉の手段として、鮮やかな色彩、香り、蜜など、あの手この手で虫や鳥を魅了しているという。その点で人間に用はないので、花には人に対する下心はない。人間が美しく感じるのは偶然のようだ。

 花を飾ったり愛でたりする生物は人間だけで、自然界にある約20万種のうち、人間の感覚にフィットした花だけを鑑賞の対象とし、品種改良しながら繁殖させている。確かに花屋に並ぶ花はごく少数の種類に限定されている。

 実は人間はコントロールしているようで、逆に花の思惑に支配され、知らないうちに踊られているかもしれないと思うと、美しさの裏に恐怖も感じる。

【織】

      紀南紗

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