芸能人がテレビで言っていた。魂にも年齢があるのだと。何度も繰り返してきた古い魂もいれば、まだ経験の浅い、若い魂もいる。何か人に迷惑をかけられたり、非常識な人に出会ったりしたら「あの人の魂はまだ若いから仕方ないのだ」と考えればいい、と語っていた。
生きていればいろんな人と出会う。私のことを韓国人だと間違えて駅でアンケート調査のため韓国語で話しかけてきた大学生、私のことを韓国人だと間違えて「オッパ、オッパ(お兄さん)」と話しかけ花束を押し売りしてきたフィリピンの性別不詳の中年の人、新聞記者ということで健康診断の問診の際になぜか現代の科学の問題点を語ってくれたお医者さん、シャツのえりのサイズ表記のシールを取り忘れていることを教えてくれた後にニヤニヤしていたバイトの同僚、待ち合わせに3時間遅刻してきて平気な顔をしていた中国人、仲が良いと思っていたけどいつの間にか音信不通になっていた友人…。
自分の魂は何歳なのだろう。自分だって周りから見たらヘンテコな存在。むしろ愛おしいヘンテコとの出会いが人生を彩るのではないか。
【稜】