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紀南抄「祭り存続にはやはり人力」

 新宮港緑地公園で今月16日に開催される「佐野柱松」に向け、同実行委員会のメンバーが準備に奔走している。本格的な始動は6月から。毎週日曜日に地区内の寄付まわりを行い、水曜日夜には役員会。7月も毎週の役員会は継続し、後半の日曜日2回で松明作りやのぼりの掲出作業を行った。開催が迫る8月は4日の日曜日に会場設営を済ませた。あとは前日の照明等の確認を経て当日を迎える。そして、開催翌日の17日には早朝から後片付けが待っている。

 毎年、準備の段階から取材に出向くが、ベテラン、中堅、若手が融合した実行委の組織力に感心するとともに、熱い思いで地元の祭りに携わる委員の皆さんの熱心な活動に頭が下がる。話を聞いて共通しているのは、来場者に楽しんでもらいたいという願い。そのことが3か月にわたり日曜日の早朝から活動する源になっているのだろう。

 人材不足により地域の祭り存続に苦労している地区は多い。佐野柱松実行委の中には誘われて入会した市職員の姿もあった。補助金がなくても、人力ほどありがたいものはない。ほかの地区にも広がることを願う。

【F】

      紀南紗

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