南郡熊野市の中学校10校の代表生徒が、普段思うことなど主張する紀南青少年育成交流会があり取材した。大勢の人の前で、しかも舞台に上がって発表するという状況に、自分なら緊張するだろうと思いながら聞いていたが、10人全員が堂々とした姿で発表し、それぞれの主張が心に響くものだった。内容は、誹謗中傷や差別をテーマとしたものが多く、自らの経験や本を読んで感じたことなどから文章を構成していた。大変素晴らしかった。
今回の発表は今後の人生に向けて大きな経験になったはず。自分の考えをまとめ、相手に伝えなければならない場面はこれから何度も出てくる。
SNSで誰とでも簡単にコミュニケーションが取れる時代。便利でよく利用するが、その一方で、自分の気持ちが十分に伝わらなかったり、誤解して受け取られたりする可能性も秘めていることを忘れてはいけない。この日の中学生たちが、相手を見て言葉で伝えることの大切さを改めて教えてくれたような気がする。大切な話はSNSを使わず対面で行うことを、これからも基本として持っておきたい。
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