新宮市選挙区の県議選が行われた。今回、無投票にならず立候補者が思いを語り、市民がそれを見極める機会ができたことは、当地方の民主主義に良い影響を与えたと思う。両雄に賛辞を送りたい。
一方で、56.31%という投票率の低さが気になる。12年前の選挙戦時は65.17%で、8.86ポイント下落。一昨年10月の新宮市長選の投票率は71.19%であったことからも、今回は投票行動が相当少なかったことがうかがえる。
投票率低迷の要因の一つには、有権者が県政を身近に感じていないことが考えられる。市でできることには予算的にも権限的にも限界があるため、南北に長い和歌山県で、声の大きい“北”に地元の意志を届ける県議の役割の大きさは計り知れない。その意義や効果、重要性を市民が身近に感じられる仕事をしてもらえたら、次回選挙にもつながると思う。
新宮市議会議員選挙は16日(日)告示、23日(日)投開票。投票率の高さは、誰が当選するかという結果だけでなく、その後の議員の活動意識にもつながる。選挙で試されるのは、有権者もまたしかりだ。
【稜】