秋風とともに、選挙の季節がやってきた。新宮市の市長選・市議補選に加え、衆議院議員総選挙も始まった。
私の政治や選挙に対する基本姿勢は、「楽しまなきゃ損」だ。江戸時代までの長い封建制度が尾を引いてか、日本人は政治について語るのを避けたがる。政治を語ることは即「暗い話」と印象づけられ、普段から語っていると「思想が強い」と言われかねない。
しかし税金を払っている以上、自分のお金の使い道を他の誰かに託しているわけだから、政治については少しでも考えたほうがよい。であれば、楽しんで関わるのが最もとっつきやすい入り口と言えよう。
特に選挙は楽しみやすい。候補者が一斉に声を上げ、支援者が演説に集まり、みんなは誰がふさわしいと思うか投票し、目に見える結果も出る。「誰が当選するか」「自分なら誰に入れようか」と政策や演説から考察を広げるのはなかなか面白い。
楽しいだとか面白いだとか言うと「不謹慎では」と指摘されるかもしれないが、そう言って政治に対する間口を狭めてしまうことのほうが失うものは大きい。せっかくこの社会に属しているのだから、楽しまなきゃ損ではないか。
【稜】