来年2月6日に行われる、新宮市の神倉神社例大祭「お燈祭り」に向けての準備が始まっている。といっても、今回は新型コロナウイルス感染防止の観点から、一般の上り子の参加は中止することを決め、先日、上野顯宮司(熊野速玉大社宮司)が発表した。当日は、神職と祭典関係者の限られた人数で神事を行う。
祭典を運営する神倉青年団と神倉神社奉賛会は例年通りの準備を進める。15日には神倉神社の石段への土入れ作業を行った。石段に緩みが出ている箇所があるため、お燈祭りまでに補修を行うというもの。最終的な石段の安全確認は年明け1月に予定している。
千数百年の歴史ある祭りで、毎年約2000人の上り子が参加する。紀南地方に春を告げる祭りとして知られ、祭りが迫ると新宮市内の至るところで「お燈」の話題が上がるなど、活気づく。上野宮司によると、自身の記憶の中では上り子の参加中止は始めてというが、長い歴史の中で戦争や今回のコロナのような疫病などによって同じような対応をしたときもあったのではないか、と推察していた。
今回は神職らに任せ、上り子には次回、2年分の思いをもって参加してほしい。
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