新宮署で、署員が作成した広報紙のコンクールがあり取材した。交番や駐在所といえば昔から地域密着のイメージがある。防犯や交通安全、特殊詐欺被害防止を呼び掛ける内容を中心に、それぞれ記事内容やレイアウトに工夫を凝らしている様子がうかがえた。特にコンクール用に作成したというのではなく、毎月1回作っているものを出品したため、その交番・駐在所の特色が感じられた。
表彰式で小畑博昭署長は、デジタル化の流れにより県警でも「きしゅう君の防犯メール」をはじめSNSを使った情報発信に力を入れているとした一方、高齢者にはまだまだアナログによる情報提供が必要であると述べ、どのような情報を求めているのかを、日頃から汲み取る意識で職務にあたってほしいと呼び掛けていた。
その言葉をメモしながら、当方の仕事にも当てはまることだと一人うなずいた。情報の一方通行ではなく、読者のニーズを捉えたものをいかに掲載できるか。そうすれば新聞の価値も高まる。住民同士の普段の何気ない会話の中にもヒントはある。そのような気持ちを忘れず、取材活動に臨まなければならないとあらためて感じた。
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