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紀南抄「独自大会を精いっぱいに」

 新型コロナウイルスの影響で、今年は高校スポーツの祭典、インターハイ(全国高校総体)や、高校野球の聖地「甲子園」でのセンバツと選手権大会がいずれも中止となった。各都道府県の高体連では、独自大会開催や秋以降の新人戦に3年生が参加できるようにするなどし、集大成の場をつくった。野球でも、センバツ出場予定だった32校が8月に甲子園で各校1試合ずつの交流試合を行う。また、夏の大会は独自に、和歌山県は18日、三重県は11日にそれぞれ開幕する。
 
 一度は失いかけた目標だが、気持ちを切り替え目前の大会に照準を合わせて汗を流している。同時に、試合の機会を与えてくれた関係者に感謝の言葉をつづる高校生の姿も。普通であれば大会があって当たり前、全国への道がついえてモチベーションの維持が難しいところだが、活動自粛期間中も顧問の先生らが言葉をかけ続けたり、部員同士で励まし合ったりと、精神面で成長したに違いない。
 
 各大会では持てる力を最大限に発揮してほしい。悔いが残らないようにというのは難しいだろうが、のちに振り返ったときに思い出に残るような大会になることを願う。
 
【F】

      紀南紗

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