本紙エリアの各市町では、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う独自対策として、現金支給か商品券配布に分れた。新宮市、太地町は現金給付、那智勝浦町、紀宝町、熊野市は商品券。
先日、熊野市の飲食店を訪れ、夕食に舌鼓を打った。その際、店主とよもやま話に花を咲かせる。話題のメインは「新型コロナ」だ。「客の入りはどうですか?」と尋ねると、店主は「ようやく客が戻ってきた。7割ほどの客が市の商品券を使用して食事をしてくださる。これはありがたい対策ですね」とにっこり。
自粛により疲弊した地元経済にとっては、地域限定の商品券は効果を発揮することが店主の言葉で分かった。熊野市は1人1万円分の商品券(レインボー商品券)を1万656人の全市民に配布。事業費は約1億7380万円。市の商店連合会の199店舗で利用できる。河上敢二市長は「感染症が終息するまで、第2弾、3弾の支援策も考えていく」としている。
現金給付か商品券か?常に是非が論じられる問題ではあるが、短期的な地元経済の下支えという点では、有効期限のある商品券は有用である。
【茂】