新型コロナウイルス感染拡大で非常事態の今、この地域から感染者を出さないため、リーダーには強い指導力を求めたい。大型連休は大きな山場になる。新宮市は、出身者に「地元に帰ってこないで」とお願いしたのに対し、「新宮から帰らないで」とお願いしなければならない人たちもいる。
同市発注の文化複合施設の建設工事では、県外からの作業員も大勢携わる。市によると、連休中の5月3日~5日は工事が止まる。この間、どうか新宮に残ってもらいたい。市は工事の元請け業者に先日、帰省自粛を呼び掛けた。
本紙の姉妹紙「紀勢新聞」によると、尾鷲市の中部電力三田工業所の解体工事で同市は中電などに連休期間中の帰省自粛を依頼。約150人いる県外作業員の大半に理解が得られ、事情あって帰省し工事に復帰する3人には、体調管理や行動把握などを適切に行うことで中電と合意したという。非常時だからこそ、ここまでの危機管理が必要。
新宮市も業者に要請し理解が得られたのであれば、それを公表すべきだし、要請しただけであれば、合意形成をしっかりと図るべきではないか。それがリーダーの責任だ。
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