厚生労働省が公表した50年間の将来推計人口によると、2070年には人口は3割減り、高齢化率は4割、外国人が1割を占めるようになるという。
この推計は半世紀先の話ではなく、地方が既に直面している現実である。この地域でもこの40年で人口が半減し、高齢化率が4割を超えている。活性化しようにも労働力が不足しており、外国人実習生がいなくては成り立たない産業もある。
少子高齢化は改善しなければならない課題であり、〝異次元の少子化対策〟は積極的に推進していくべき。その一方で、少子化の一因が生き方の多様化であれば、その変化に応じて社会の在り方も変えていくべきではないか。
高齢者とは65歳以上のことで、これは世界保健機関が定義したもの。ただこの地域でも高齢者に支えられている組織や活動は多く、むしろ地域活性化をけん引しているとさえ言える。
少子化対策や子育て政策が話題に上がることも多いが、高齢者がより健康に生き、社会の力になるようなまちづくりこそ、最重要課題ではないか。
(R)