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社説「過酷な夏を乗り切るために」

 東海地方は18日に梅雨が明け、近畿地方も間もなくと予想されており、いよいよ夏本番を迎える。今年の梅雨は雨よりも暑さの印象が強い。それも梅雨特有のじめっとした暑さというより、カンカン照りの暑さ。梅雨の真っただ中の今月8日には、新宮市で観測史上最高の気温39.6度を記録。この日の全国1位となった。同3日から6日連続で気温35度以上の猛暑日となるなど、“危険な暑さ”が続いた。

 熱中症の疑いでの搬送事例も各地で出ているが、患者の年齢層を見ると高齢者が大半だ。熱中症を防ぐには、通気性の良い服装を選んだり、こまめに水分補給を行ったりするのが大切。また、室内ではエアコンの活用も積極的に行うことが求められる。一方で、肌感覚が衰えている高齢者は暑さをそこまで感じないまま体調不良になったり、昔の生活習慣から扇風機だけで我慢したりする。温暖化により“暑さの質”が以前と変わり、我慢することが命の危険につながることを認識しなければならない。
 
 環境省・気象庁はここ数日、熱中症警戒アラートを発令し、屋外での活動をなるべく控えるよう呼び掛けている。今後、1か月半~2か月ほど熱中症への警戒を続けなければならないだろう。
 
 学校が夏休みに入ると、涼を求めて海や川に出掛ける機会が増える。友達同士で出掛けることもあるだろう。熱中症と併せて警戒したいのは水の事故。先日、田辺市本宮町の本宮小と三里小の高学年児童が合同で、水難事故時の対処法を学ぶ水泳の授業を受けた。水流を起こして流される感覚や、ペットボトルを使った体の浮かせ方を水着姿と着衣状態の両方で体験し、それぞれの違いを感じた。講師を務めた田辺消防署本宮分署の隊員が「水の事故は大丈夫だと思っていても、いつ自分に降りかかってくるか分からない。絶対に1人で行かないで」と呼び掛けていた。遊泳場所では規則や監視員の指示に従うのはもちろん、単独行動は避け、何か事故が発生したときにはすぐに近くの大人に伝えてほしい。
 
 夏は年々過酷な季節になっている。暑さに加え、集中豪雨も発生する。台風の発生も秋にかけて増える時期で、今一度各家庭で備えを確認することが大切。各自治体も夏を過ごす注意点を繰り返し呼び掛けてもらいたい。
 

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