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社説「交通量多く、事故防止の意識を」

 お盆を迎え、当地方では帰省や観光で訪れた他府県ナンバーの車が目立つ。交通量が増加するとともに、道に不慣れなドライバーが多いため、交通事故に遭わないために注意が必要になる。

 9日の夜には新宮市佐野の国道42号で対向する車同士の正面衝突事故があり、けが人が病院に搬送され、10日の日中には那智勝浦新宮道路で発生した車の単独事故により一時通行止めの規制が敷かれた。このように新宮署管内でも日々交通事故は発生しているが、これを1件でも減らそうと、同署では取り締まりや啓発活動で安全運転を呼び掛けている。
 
 先日開かれた新宮市交通指導員協議会の総会で、同署幹部から新宮市内の交通情勢の報告があった。今年7月末現在、人身事故は17件で前年の同時期に比べ2件少ないものの、物損事故は416件でこちらは52件増加している。事故発生場所を見ると、国道42号、新宮市道に続き、駐車場内が多い。特に商業施設の駐車場で、不注意や安全確認不足による追突や接触事故が目立つという。
 
 目的地に着いた安心感で気が緩みがちだが、多くの車や歩行者が行き交う駐車場内には危険が潜んでおり、停車するまで集中して運転することが求められる。店舗入り口にできるだけ近い場所に駐車したいという心理が働き、混雑している場所を周回する車をよく見かけるが、少し離れても空いている場所へ安全に駐車するという心の余裕が事故防止につながる。特にこの時期の商業施設は子どもの姿も多く、車の死角から飛び出してくることなども想定して運転することが大切になる。
 
 また、この時期はどこに行くにも交通量が多いため、いつも通りの時間で出発すると、思わぬ渋滞に巻き込まれ気持ちが急くことになり危険。さらに、渋滞により長時間運転することによる疲れや、暑さによる疲れなどで注意散漫になると思わぬ事故を引き起こしかねず、無理は禁物だ。和歌山、三重の両県警では、渋滞など交通情報を参考に時間に余裕を持った運転計画を立てることを推奨するとともに、疲れた時には早めに休憩を取るよう呼び掛けている。花火大会などイベントが続くことから、一人一人が交通安全への意識を高め、事故のないお盆を過ごしてもらいたい。
 

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