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社説「慌ただしい時期を事故なく」

 新型コロナウイルスの感染者が各地で増加傾向に転じているが、行動制限のない中、これからの年末年始に向けてさまざまな注意が必要だ。先月から始まった全国旅行支援で、当地方の観光地でも人出が多くなっている。経済を潤すためには大変ありがたいことだが、自粛傾向が続いていた反動で、感染防止への気持ちにゆるみが出ることも懸念される。一方、迎える側も一気に人が増えることへの対応が追いつくかどうか。いろいろな準備が求められる。

 先日、韓国ソウルの繁華街で発生した雑踏事故は、狭い通りに大勢の人が集中したため、身動きがとれなくなった人たちが折り重なるように倒れ、多数の犠牲者が出た。警察や行政当局の警備面の甘さを指摘する報道がされているが、明確な主催者のない”催し”での警備の難しさが浮き彫りになった。当地方でもイベントが徐々に再開傾向にある。人が大勢集まることが予想されるものは、事前に警備計画を立てて必要な対策を講じなければならない。コロナ禍で中止が続いたことで、主催者側はこの点で抜からないように気を付けてほしい。また、主催者が明確でない催しでは、情報をもつ行政機関が事前広報で注意喚起するなど、事故防止に努めてもらいたい。

 観光や帰省で道に不慣れなドライバーが増える年末にかけて、交通事故も増える懸念がある。さらに夕暮れが早まり、薄暮の時間帯の事故が多いのも特徴。先日から早朝と夕方、御浜町内で歩行者と車が衝突する事故が相次ぎ、紀宝署は薄暮時のライトオンを再度周知している。寒くなるにつれて服装も暗めの色になり、歩行者は自分が思っている以上にドライバーから見えていないことを理解し、反射材着用などで自己防衛に努めることも大切。

 空気が乾燥する時期でもあり、火災にも気を付けなければならない。暖房器具を出し始めた家庭も多いだろうが、再度使用方法を確認するとともに、特に一人暮らしの高齢者宅などは、家族や隣近所で気にかけることが防火につながる。

 イベント再開や観光客増加という社会情勢の変化に加え、日常生活でも慌ただしさの増す時期。事故のない年末年始を迎えられるよう、気持ちにゆとりをもった行動をお願いしたい。

      社説

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