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社説「使い捨てから循環型社会へ」

 「プラスチックは、えらんで、減らして、リサイクル!」。プラスチック資源を循環させる取り組みを促すプラスチックに係る資源循環の促進等に関する法律が4月1日に施行される。

 深刻な海洋プラスチック問題や気候変動問題、日本が輸出していたアジア諸国の廃棄物輸入規制強化などがあり、国内で資源を循環させる必要性が高まってきたことが背景にあり、設計からリサイクルまで、プラスチック製品に関わる事業者、自治体、消費者にプラスチック資源を循環させる取り組みを促す。

 使い捨てのプラスチック製品を削減するために、提供事業者に削減を求める特定プラスチック使用製品を指定される。小売店や飲食店で提供されているスプーンやフォーク、宿泊施設のヘアブラシやカミソリ、歯ブラシ、クリーニング店のハンガーや衣類用カバーなど12品目で、環境負荷にならないように、提供方法を工夫することが求められる。具体的には提供する際に不要か必要かを確認したり、有料化されたり、他の素材への転換など。コンビニやスーパーで植物由来の素材を配合したり、持ち手部分に穴が開いてプラスチックの量を減らしたスプーンやフォークの導入、3月下旬には持ち手が紙製の紙カミソリが発売されるなど、脱プラスチックの動きはますます加速する。

 消費者には引き続き分別が求められるほか、プラスチック量が少ない商品を選んだり、レジ袋有料化後にエコバックを持参する人が増えたように、箸やスプーン、フォークなどを持参したり、繰り返し使うなど、貢献できることは少なくない。

 その一方で、相変わらず空き地や道端、非常駐車帯などにはポイ捨てごみが後を絶たない。環境にやさしい植物由来の原料を利用して作られるバイオマスプラスチックや微生物によって自然界で分解され生分解性プラスチックに置き換わるにしても、一人一人が〝使い捨て文化〟を見直すことが大切。地道な取り組みで脱プラスチックの推進につなげるとともに、あらゆる資源を無駄にしない持続可能な社会を目指す第一歩に。

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