尾鷲市賀田町の賀田小学校の児童と、その校舎内に新設された、市立とちのもり保育園の園児の対面式が11日、行われた。この日は児童20人と園児15人が参加した。
同保育園は、賀田小の一部を改装して保育室などを整備した。小学校との接続、中学校との連携を意識した教育課程が組まれている。交流を通して園児は小学生への憧れや親近感がもてたり、児童にとっては自分たちの成長を改めて感じたり園児の存在を大切にし、思いやりの心を育む経験を重ねることなどが期待されている。
対面式では、小学生が6年生から順に一人ずつ自己紹介。少し緊張した表情の園児たちは保育士と一緒に立ち上がり、小学生のお兄さん、お姉さんとあいさつを交わした。
その後、児童全員が園児に歩み寄り、手と手で触れ合う「タッチの道」を作り交流した。式を終えた児童から「このままここで遊びたいな」など楽しそうな声が上がっていた。上岡あやかさん(2年)は「(園児は)小さくてかわいかった。この子たちがまた小学校に来たら(入学したら)一緒に遊びたい」とうれしそうに話した。
幼児期の教育と小学校教育が相互理解を深めながらお互いの良質な部分を取り入れ合うことで小学校以降の学びをスムーズに発展させることを目指しており、具体的には、小学1年生の授業の見学や体験、小学生と一緒にリズム運動をする、保育所・小中合同の避難訓練、中学生の保育実習の受け入れなどに取り組む予定。