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社説「地域の病院支援充実望む」

 全国各地の自治体病院が疲弊している。尾鷲総合病院も新型コロナウイルス感染症が5類相当になるまで出ていた病床確保の補助金が一息ついたが、補助金がなくなってわずかな期間で経営が一気に苦しくなっている。

 厚生労働省が昨年末に公表した調査によると、2024年度には全国の一般病院の72.7%が赤字だったという。「一般病院」とは、20床以上の病床を持つ医療機関を指す。地方の病院だけでなく都市部の病院にも赤字が広がっている。多くの患者を受け入れ安泰だろうと思っていた大学病院も例外ではない。全国医学部長病院長会議によると、同年度、全国の81の大学病院(国立42病院、公立8病院、私立31病院)の合計で508億円の経常損失が出た。22年度まで黒字だったが、物価高騰に伴い赤字幅が拡大している。
 
 物価と人件費の高騰のほか、医師不足と、地域医療維持のために不採算部門の整理ができないことの3つが赤字の主な要因とされる。物価高と人件費高騰については、国は2年に一度の診療報酬改定を前倒し。昨年12月に医師や看護師らの人件費に回る診療報酬の「本体」部分を3.09%引き上げることを決めた。3%超の引き上げは30年ぶりという。
 
 現在の円安水準と賃上げ傾向が続くと、今後も継続して物価が上昇することが見込まれる。診療報酬を引き上げると患者の窓口負担の増加や社会保険料の上昇につながる。政府は国民に、病院を運営する自治体や大学は住民に対し「医療を守るために負担が増える」ことへの理解をしっかり求めていく必要がある。合わせて国の財政的支援の拡充も求めたい。
 
 17日に行われた東紀州地域医療構想調整会議では、尾鷲総合病院と紀南病院の連携のほか、東紀州と松阪、伊勢志摩圏域との医療連携強化にも言及があった。病院がなくなり地域がさらに寂れてしまわないような仕組みづくりが求められる。
 

      2月21日の記事

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