気象庁によると、西日本の広い範囲で昨年11月から低気圧の影響を受けにくく、降水量がかなり少ない状況で、近畿や東海の太平洋側などは昨年12月末から4週間の降水量がこの時期として30年に一度程度の顕著な少雨となっている。今後もしばらくはまとまった雨は降らない見込みで、冬型の気圧配置により風の強い状態が続く予報。
新宮市消防本部の調べでは、同市内で最後に1ミリ以上の雨を観測したのは昨年12月25日で、以降40日以上降水量ゼロが続いている。空気が非常に乾燥した状態で、火の取り扱いには十分気をつけなければならない。
昨年の冬も記録的な少雨で、冬から春にかけて大規模な林野火災が全国的に多く発生し、今年に入ってからも山梨、神奈川、群馬、静岡、埼玉の各県で相次いだ。林野火災の原因の多くは人の手によるもので、乾燥・強風時の屋外での火の使用は意図しない林野火災を発生させるおそれがある。総務省消防庁の指導の下、全国の多くの自治体で今年1月から、「林野火災注意報・警報」の運用が始まった。雨が少なく乾燥しているときに「たき火」や「火入れ」など、屋外での火の使用を控えるように求めるもので、注意報は罰則の伴わない努力義務なのに対し、警報は違反者に対し30万円以下の罰金または拘留に処することが消防法で定められている。
新宮市は運用を開始した1月1日から早速発令。今月5日現在、発令しなかったのは2日間だけで、あとは注意報または警報のいずれかを出している。市消防の幹部は「これほど雨が降らないのは記憶にない」とし、「いつ火災が発生してもおかしくない状態。ひとたび火災が起これば、延焼拡大するおそれがある」と危機感を募らせる。同市内では今年に入り火災の発生はないものの、全国的には頻発しており、防災行政無線や広報車を走らせて市民に防火意識の徹底を呼び掛けている。
春の全国火災予防運動は3月1日~7日の1週間行われるが、運動開始前の現在も「火災を起こさない」という防火意識を強く持って生活する必要がある。屋外での火の使用を控えるとともに、各家庭でも暖房器具の適正使用、外出や就寝時の火の始末の確認などを徹底してほしい。
