尾鷲商工会議所は2日、加藤千速尾鷲市長に対する要望を行った。北裏大会頭ら役員が市役所を訪れ、尾鷲港港湾計画の改訂、尾鷲─北山広域道路構想、大型製材工場の誘致実現、地域商品券の発行を通じた消費喚起の4項目への協力を求めた。
要望書では、実体経済と不釣り合いな株高傾向、企業経営実態とかけ離れた賃金上昇、賃金増ではまかないきれない物価高騰など現状の景気動向は先行きが不透明などと指摘した上で、昨年のプレミアム付き地域商品券事業が物価高騰対策と市内消費喚起に一定の効果があったと評価。「国が示す新たな方針を鑑みながら事業者支援策の実施に向けて検討してほしい」としている。
また、物価の高騰分を加味した適正価格での市や外郭団体などによる地元企業への業務発注、バルや尾鷲イタダキ市などのイベントに対する人的派遣への理解も盛り込んでいる。
大型製材工場誘致について、課題の年間10万立方メートルの原木調達に向けて「県内で調達する仕組みとしての原木協議会体制が整い、確保に向けての足がかりが出来上がった」とした上で「誘致を待つだけでなく、実現に向けた着実な活動が必要」とし、経済林と環境林の住み分けや林道整備などの林業施策の推進を求めた。
重要港湾である尾鷲港の港湾計画については、大型製材工場誘致も踏まえた上で、「年間貨物取扱量の減少から港湾計画における港湾整備は第3、第4岸壁の整備を終えた段階で止まっている」と指摘しつつ、「尾鷲港を命の港として、港湾計画改訂を実現させるために官民挙げての活動を進めてほしい」と訴えた。
尾鷲港を起点とし、尾鷲港新田線から奈良県上北山村、奈良中部熊野道路へとつなげる尾鷲—北山広域道路構想について「開通すると、上北山村だけでなく、吉野町や川上村などの広域にわたる経済交流圏が成り立つ。国道425号整備促進同盟会でもこの構想を理解してもらいたい」と呼び掛け。「尾鷲港新田線と日尻野線の整備が有効であり、市内道路の整備も着実に進めてほしい」とした。
加藤市長は「経済的、文化的な発展が尾鷲にとって一番の課題。物価高騰に対しても積極的に対応していかなければならない。お互いに協力しながら、前向きに進めていきたい」と応じた。
