朝刊の県内版で特殊詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺に関するニュースを見ない日はない。被害額がまたすごい。先月には県内最悪という1億2600万円の被害に遭った人がいた。
身に覚えのない請求や投資話になぜだまされるのか気が知れないが、魔法にかかったとでも言うのだろうか。高齢者だけでなく、今はスマホを介して若い世代も標的にされている。
詐欺に遭ったお金は個人や社会にとって大きな損失。犯罪者に渡ったお金が合法的な経済活動に寄与することはないから、使われることで得られるはずの経済効果が失われる。自分のお金をしっかりと管理し有効に使えば、幸福感や生活の質の向上だけでなく、経済全体にも貢献できる。
詐欺に遭うのはご免だが、お金を貯め込んで、死んでしまうのもはかない人生。大金を持つと幸福の尺度が狂い、使って人生を楽しむよりも通帳の残高を見る方が楽しみになってしまうのだろう。あの世へお金は持っていけない。貯金はほどほどにして、生きているうちに使い切りたい。
(N)