和歌山県立新宮高校と同新翔高校で3日、卒業式があった。コロナ禍も含む3年間を乗り越えてきた卒業生らは、卒業証書を受け取り、仲間と過ごした時間を惜しみつつ、未来へ向けてそれぞれの道へ一歩を踏み出した。
新宮高校は195人が卒業
下村史郎校長は式辞で、部活動や日々のあいさつ、行事での協調、目の前のことに真剣に向き合うひたむきさなど、心が揺さぶられる場面に多く出会ったと賞賛。何かを成し遂げるためには、まず行動し、諦めずに努力することが重要であると語り、「皆さんにはどんな困難も乗り越える力がある」と勇気づけつつ、新宮高校で過ごせたことを誇りに人生を歩んでほしいと伝えた。
卒業生答辞は、大代幸さん。入学した2022年はコロナ禍で、思い描いたような高校生活を送れないのでは、と不安だったが、仲間と出会い打ち解けていったことなどたくさんの思い出を語った。在校生や教職員、保護者への感謝を伝えつつ、卒業生の仲間には「この3年間、喜びも怒りも悲しみも、すべて分かち合える仲間の存在にどれほど救われたことでしょう」とし、「皆さんと過ごした一瞬一秒が私の一生の宝物です。本当にありがとう」と伝えた。
新翔高校は87人が卒業
卒業証書は各学級代表が受け取った。宮井貴浩校長は「来年4月には新翔高校は新宮高校と統合して新しい学校に生まれ変わります。校名も新宮高校に変わりますが、統合校も皆さんにとっての母校であることに変わりはありません。この校舎も引き続き総合学科として残ります。多くの先輩たちから受け継いできた新翔高校の伝統は統合校の生徒達に受け継がれていきます。いつまでも新翔高校卒業生としての誇りを持って母校を温かく見守り支えてほしい」と伝え、「皆さんには無限の可能性が秘められています。大きな夢を持ち、その実現に向けて前向きに歩んでいってください」と言葉を送った。
卒業生代表の金子倫太郎さんは答辞で「新翔高校で過ごした日々を忘れず、希望という未来をさだめ、これからも精いっぱい生きていきたいと思います。3年間ありがとうございました」と感謝の言葉を伝えた。