「尾鷲ヒノキ林業を学ぶ勉強会in島勝浦」がこのほど、紀北町島勝浦の自然体験型イベント交流施設「けいちゅう」で開かれた。魚の繁殖や保護のための保安林の紹介があり、林業と漁業の関連について説明があった。
尾鷲林政推進協議会が、日本農業遺産に認定された尾鷲ヒノキ林業についての理解を深めてもらおうと実施。勉強会だけでなく、魚見小屋を見学するトレッキングや、船から定置網を見学するツアーも企画したが、悪天候のため講座だけの実施となった。
みえ林業総合支援機構の講師から、急峻な地形と多雨という地理的な条件があり、社会や環境に適応しながら木を植え続けて現在に至る尾鷲ヒノキの歴史と特徴の説明があった。
後半は、尾鷲市文化財調査委員会の山本和彦委員長、自然観察指導員の濵田多美博さんも加わり、「島勝漁業と魚付き保安林」をテーマにパネルディスカッションが開かれた。海や湖に栄養を供給し、木陰で日光を遮断して急激な水温上昇を妨げる魚付き保安林の効能について、島勝浦の実例を示しながら解説した。