土曜夜のお茶の間をくぎ付けにした昭和の伝説的バラエティー番組「8時だョ!全員集合」が一夜限りの復活をした。全803回の放送から傑作20のコントを届けた。
たらいが頭に落ちてきたり、突き飛ばされて転んだりはいいほうで、体を張った危険度の高いシーンや下品な場面も多数。コンプライアンスからして、今では放送できないネタもあったのは確かだ。毎週こうしたコントを公開生放送でやっていた。停電したまま放送されたこともある。
その笑いを取る危険なシーンも、計算されつくした緻密な演出の賜物。優秀な番組スタッフが支え、人気を不動のものにしたのだろう。日本のバラエティー番組史上トップの最高視聴率50.5%がその証だ。
ドリフターズのメンバー同士で叩いたり、悪口を言い合っても不快感を感じない。良きも悪きもテレビに教わり、テレビに育てられた筆者はそう感じながら、久々に腹の底から笑った。
テレビから遠ざかりつつある今の若者には、復活放送がどのように映っただろうか。
(N)