新宮市の王子ヶ浜で大規模な清掃活動があった。アカウミガメの保護活動や海岸美化に努める王子ヶ浜を守る会が呼び掛けたもので、官民あわせて1100人が参加。大量の流木など漂着ごみが見られた海岸だったが、マンパワーの結集で美しい姿を取り戻した。
同海岸の全長は3キロ。今回はその半分の1.5キロをボランティア清掃で行うことを計画した。この清掃活動で約1000万円の税金が節約できたという。
同会の速水渉会長が「王子ヶ浜を守るのは自然との闘い」と話していた。毎年、台風等による高波で漂着ごみが打ち上がり、そのたびに清掃活動を続けてきた。放置しておけば、吉野熊野国立公園として、また、世界遺産の入り口として景観上好ましくない。本来なら、海岸管理者の和歌山県が国や新宮市と連携しながら美化活動に努めなければならないが、同会の積極的な活動に助けられている部分は多い。
しかし、同会員や地区住民の高齢化が進み、同様の活動継続に厳しさはある。必要な予算措置を行い、適宜、行政職員も現場で共に活動することを望みたい。
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