東紀州産業活性化委事業推進協議会が開いた研修会にお邪魔した。講師の株式会社トラベルニュース取締役編集長・富本一幸さんが紹介する、各地の観光への取り組みが斬新で唸ってしまった。かつて、日本は人口増加と経済成長を背景に、あちらこちらで、リゾート施設を建設した。が…今、そのほとんどが閉鎖の憂き目に遭っている。今後の観光は地域の資産を活用することが肝要であると説いていた。
ユニークな取り組みをしているのが、愛知県蒲郡市の竹島水族館。資本投下せず、アイデアのみで増客に成功している。飼育員の「深海魚を食べた感想」などを手書きで大書し、館内に貼り出す。来館者もそれを熱心に読んでいる。深海生物の展示数は日本一を誇る同館ならではの資産を生かした形だ。大水槽もない、イルカもいない、サッと見るなら15分で終わる小さな水族館。2018年度には同館史上最高の47万5000人の来館者を達成。行列ができる水族館に変身。ネタ満載で日本一解説が読まれている。
お金を掛けずとも誘客は可能であることを同館が証明している。
【茂】