熊野川を挟んで和歌山県と三重県に分かれる当地域。ひとつの大きな生活圏として人や物の往来は多いが、住民単位では時に微妙なライバル意識を持つこともある。
29日に行われる新宮紀宝道路の開通記念イベントでは、平成10年代に過去5回開催された和歌山対三重の県対抗綱引きが1度限りで復活する。もちろん実際にではないが、橋の上の県境をかけた大綱引き大会はその昔、故郷の威信をかけて力自慢らが綱を引き合ったという言い伝えがある。当時は和歌山県側が弱かったそうだが、昨年の前哨戦では和歌山県が勝利。本番の対決ではどうなるか。三重県も黙ってはいないだろう。
綱引きで熱戦を展開したあとはノーサイド。続いて、橋の上で紀州材をつなげてギネス世界記録に挑戦する催しが行われる。和歌山県側からと三重県側から協力して角材を並べていき、真ん中で一本につながる。熊野川河口大橋を舞台に行われる綱引きもギネスも、13日まで参加者を募集している。県を超えてひとつになって、念願の新宮紀宝道路の開通をみんなで祝おう。
【織】