紀三井寺の夏が熱い。昨年は1回戦から登場し3勝してベスト8入りした新宮。今年は新宮・新翔連合として出場。初戦で向陽を10−5で下し、連合チームとして初めて夏の大会で勝利すると、3回戦では、今春の選抜に出場し、初戦でシード校の市和歌山を破り勢いに乗る田辺相手に9回二死までリードする好勝負を繰り広げた。延長の末、惜しくも敗れたが、和歌山の高校野球史に残る名勝負だった。両チームに拍手を送りたい。
当地方は昔から野球が盛んで、新宮は春夏合わせて10回甲子園に出場。また、新宮、新宮商業(現新翔)ともにプロ野球選手を輩出している。当方が高校生だった30年ほど前までは野球部の練習を見学に来るOBやファンも少なくなかった。その後、夏の大会で勝利が上げられず、ファンとすればヤキモキする時期が続いていた。
両校は令和8年度の統合を控えるが、野球部は一足早く一つになった。田辺との試合は大いに野球ファンの心を掴んだ。強豪ひしめく和歌山だが、地元から久々の甲子園を期待せずにはいられない。
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