マイナンバーカードについて、個人的には疑問の残るところが多い。
兵庫県明石市の泉房穂市長が昨年9月、ツイッターでこのように発言している。「『マイナンバー』は誰のための制度なのか。国民の多くは、それが国民のためではないことを見抜いている。国家は常に国民の情報を把握したがるものだと言われているが、把握した情報を何に使うのかの説明もないのでは、国民の不安は払拭されない。『マイナンバー』って、本当に必要なんだろうか・・・」。
いたずらに不信感をあおるのは私の本意ではない。マイナンバーカードのメリットは確かに用意されている。証明書のコンビニ交付や運転免許証等がなくても顔写真付き身分証を持てること、健康保険証の機能など。しかしそのどれもが、政府が全国民への普及を強烈に進めるほどの理由にはなり得ていないように感じる。まして巨額の予算を投じてマイナポイントを支給しているのは解せない。利便性向上や行政効率化が目的ならば、単純に配布すればよいのではないか。
反マイナンバーを唱えたいわけではない。ただ単に不透明さを感じるのである。考える国民でありたい。
【稜】