本宮町内小中学校の教職員研修会の席上、熊野本宮語り部の会で活動する松本茂子さんの講演を聞いた。熊野は「再生の地」や「よみがえりの地」と称されることが多いが、松本さんは自身の体験をもとに、「熊野で暮らしている私たちは普段からパワーをいただいている。生かされていることに感謝の気持ちを持ちながら、これを少しだけ人々におすそ分けするという形で語り部を務めている」と説明。これまで数えきれないほどの人たちにパワーを分け与えたのだろう。
和歌山市出身で、結婚を機に本宮で暮らすようになった。語り部として20年以上の経験があり、三里小の「語り部ジュニア」の指導も務める。子どもたちには、ふるさとに自信、責任、誇りをもって成長してほしいと願いながら接している。豊富な知識に加え熱量がすごい。また、話が上手なので、今回の講演でも時間があっという間に過ぎた。
熊野古道中辺路の発心門王子~熊野本宮大社間は、今年の元日特別号でも紹介したが、初心者でも歩きやすく人気コース。当方も取材で歩いた経験はあるが、今度はプライベートで語り部をお願いして歩いてみたい。
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