先日所用があり、ものすごく久しぶりに特急列車に乗った。早朝に始発の新宮駅を出発し、津までの約2時間半の旅。うとうとしながらも時折車窓からの景色を楽しみ、あっという間の快適な道中だった。
失礼ながら、当地方ではガラガラの車両しか見かけないので、利用者は少ないのかなと思っていたが、熊野市駅ぐらいから徐々に乗客が増え始め、松阪あたりになるとほぼ満席に。近鉄との乗り継ぎや、平日だったので通勤・通学客が多かったのかと推測する。
最近は、陸の孤島と呼ばれる当地方にも自動車道が延伸してきており、大阪方面でも名古屋方面でも車を利用することがほとんど。時間や荷物、トイレなどを気にせず移動できるし、特に人数が多いと料金面でも車に軍配が上がる。
しかし今回、ゆったり列車の旅もすてきだなと感じた。車は目的地に到着するための手段となってしまいがちだが、電車の中から見る次々に移り変わる海や山の景色は飽きないし、都会に近づくにつれてビルが立ち並ぶ風景にも心躍る。誰かと一緒なら、おしゃべりや車内での食事も楽しい思い出となる。
【織】