最強寒波が日本列島の広範囲で猛威を振るった。当地方の山間部ではたまに雪景色が見られるが、平野部で積もるのは何年ぶりか。子どもたちは寒さを忘れて大はしゃぎ、一方の大人たちは体をぶるぶる震わせながら、滑らないようにゆっくりと歩みを進めていた。
車の運転や歩行にも気を遣う。雪国だと冬場は毎日こんな生活を送っていると思うと、何だか頭が下がる。雪道での運転は数えるほどしか経験がなく、冬用タイヤを装着していても怖さがある。緊張のせいでハンドルを握る手が汗まみれになっていたこともあった。
雪と言えば、来月、那智勝浦町で開催予定だった「南の国の雪まつり」は、新型コロナの感染状況を鑑みて中止になった。改めて考えると、雪の降らない地域で雪まつりを開催するという発想が素晴らしく、遠方から雪を運ぶなど大変な準備の中で長く続いていることに敬意を表したい。今回もいったんは開催の方向で決まり、実行委員長が「子どもたちのはじけるような笑顔を期待したい」と話していたので余計に残念だが、雪に喜ぶ子どもたちを見ると、来年こそ開催してほしいという思いが募った。
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