コロナ過の卒業式が無事に終わり、今年もたくさんの子どもたちが巣立ちの時を迎えている。別れは悲しく寂しいものだが、その先に待っている新たな出会いを大切に、これからの人生を歩んで行ってほしいと思う。
わが家の卒業生も式を終えてたくさんの物を抱えて帰ってきたのだが、その中に何と卒業アルバムがないのである。かわりにたくさんの写真が納められたDVDをもらってきた。
確かに少人数校なのでアルバムの単価が高くなったり、イベントごとにカメラマンが来ることがないという諸事情もあるので仕方ないのだろうが、それに加えて個人情報が満載の卒業アルバムは、現代では取り扱いにデリケートな代物になっているのかもしれない。
しかし当たり前にあったものがなくなるのは何となく寂しい。私の高校の卒業アルバムは、10年前の水害で水没してしまったためもう手元にはない。ページをめくると一瞬で青春時代にタイムスリップすることができる卒業アルバム。何かの拍子にたまに無性に見たくなるときがある。悲しいことがあると、開く革の表紙。某有名な歌の歌詞のようである。
【織】