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紀南抄「春を告げるお燈祭り」

 新宮市の神倉神社例大祭「お燈祭り」が6日、厳かに斎行(さいこう)された。新型コロナ拡大防止のため、昨年に続いて上り子の参加は中止。神職らが神事に臨み、山頂境内から御神火を灯した大松明(おおたいまつ)を麓まで運んだ。

 県外からの参加も多く、この祭りのためだけに帰省する人もいるという地域住民から大変愛されているお燈祭り。わが家の小学生の息子たちも毎年楽しみにしている。保育所のころから上っており、母の心配をよそに、白装束姿もなかなか様になってきている。祭りに参加できる貴重な機会が2年連続でなくなってしまったと聞いて、大変残念がっていた。

 毎年上っているお燈大好きな知人は、今年初めて神事を見学に行ったという。「下り龍」の様子がクローズアップされがちだが、上り子として参加している時には見られなかった厳粛な雰囲気に感動し、「このような神事が行われていることを知れてよかった」と話していた。

 お燈祭りが終わると、紀南地方には間もなく春が訪れると言われている。コロナに関しては、国産の飲み薬が開発されたという明るい話題もある。今年こそ雪解けを心待ちにしている。

【織】

      紀南紗

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